税理士法人スバル合同会計長岡事務所 代表社員 税理士 遠藤忠夫

税理士法人スバル合同会計長岡事務所(新潟県長岡市)は、東京に本部を置く税理士法人スバル合同会計が10年前、初めてM&Aにより設立した地方拠点である。事務所の創業者で代表社員の遠藤忠夫氏は、自らの信念に基づき60歳での早期M&Aを決断し、そのパートナーとして弊社が紹介したスバル合同会計を選択。合併後はサポート役として若手所長税理士を力強く支えながら、仕事量を抑えてゆとりある人生を楽しんでいる。遠藤氏に、事業承継に対する考え方やM&Aの有効活用法などについて伺った。

果敢な挑戦で事務所を拡大

―― 本日は、新潟県長岡市の税理士法人スバル合同会計長岡事務所の代表社員である遠藤忠夫先生にお話を伺います。
この長岡事務所は、遠藤先生が創業された会計事務所をスバル合同会計が合併する形で約10年前にスタートしました。このM&A案件では、微力ながら弊社が仲介役としてお手伝いさせていただきました。
今回の取材では、M&Aの経緯や遠藤先生の事業承継に対する考え方、M&Aを有効に活用するためのヒントなどについて伺いたいと思います。
まずは事務所のこれまでの足跡についてお聞かせいただけますか。

遠藤 大学を卒業した私は、広島県江田島市にある海上自衛隊幹部候補生学校に進みました。19期生でした。防衛大学卒業生と同数の一般大学出身者が、合同で一年間教育を受けて幹部になるコースでした。私は後者で入校しました。
理由は船が好きだったからですが、経営学部を出たのだから一般社会で思い切りやってみたいと考え直し、1年で辞めました。
とはいえ、特別な才能も地盤もなかったため、まず国家資格という武器を持とうと思い、公認会計士を目指しました。東京で受験勉強に励んでいたところ、父の訃報が届き、母親の面倒を見るために長岡の実家に戻りました。20代後半の頃です。
資格のないまま長岡の会計事務所に就職したのですが、当時の環境で公認会計士の勉強を続けるのは難しく、目標を税理士に切り替えました。
当時、土曜は出勤日でしたし、日曜も休めないことがあり、税理士資格を取得するまでに時間がかかりました。4科目合格したところで、社会保険労務士の勉強もして、こちらの資格を先に取得しました。ですから、最初に開業したのは社会保険労務士事務所で、36歳くらいでした。その2〜3年後に税理士資格を取りました。

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