株式会社MS-Japan 代表取締役社長 有本隆浩
取締役事業統括本部長 井川優介
マネジー事業部 マネージャー 石川卓見
士業や企業の管理部門などに特化した領域で人材紹介業を手掛ける株式会社MS-Japan(東京都千代田区)が、企業の管理部門と弁護士や公認会計士、税理士などの士業資格者のためのコミュニティサイト「Manegy(マネジー)」を今年3月に正式オープンした。「Manegy」は、士業資格者が、企業の管理部門の社員の日々の業務における疑問に答えたり、契約書などのテンプレートを提供するなど、直接気軽に交流することができ、認知度アップや顧客獲得の場としても活用することができる。MS-Japanでは、このサイトを本業である人材紹介事業拡大のための施策事業と位置づけている。MS-Japanは昨年、マザーズ上場を果たしたばかりだが、このタイミングで新事業を立ち上げた意図はどこにあるのか。「Manegy」の中身と今後の展開について、同社代表取締役社長の有本隆浩氏(写真)、取締役事業統括本部長の井川優介氏、マネジー事業部マネージャーの石川卓見氏にお話を伺った。
マザーズ上場で好展開、東証一部を目指す
―― 本日は、管理部門や士業領域における人材紹介事業で業界をリードする株式会社MS-Japanの新事業「Manegy(以下、マネジー)」について、詳しく伺いたいと思います。まずは、昨年末、マザーズに上場し、新たな第一歩を踏み出されたMS-Japanですが、その動機、経緯からお聞かせください。
有本 ずっと上場する気はなかったのですが、創業25年になって社員が育ち、組織ができあがり、高収益、トップシェアを握れるところまできて、岐路に立ちました。このままの安定経営を維持していくのか、チャレンジするのか。前者を選択するなら私の役目も終わりだと思いました。リタイアして悠々自適の生活も一時はチラつきましたが、よくよく考えるとそれも大して魅力的ではありませんでした。ならばもう一度挑戦してみよう。挑戦するなら上場だろうと思い至りました。
―― 上場という決断に社員の方々の反応はいかがでしたか。
有本 社員は寝耳に水だったと思います。しかし、当社の社員は柔軟性が高いので、すぐにIPOに向けた部隊をつくり、スタートを切りました。そこからマザーズ上場まで1年8カ月。準備開始から上場までは最短記録だそうです。