御堂筋税理士法人 代表社員 CEO 税理士 才木正之

御堂筋税理士法人(大阪市中央区)は、業界トップクラスの生産性を誇り、スタッフの半数以上が税理士という少数精鋭のコンサルタント集団である。2014年に準優勝した会計事務所甲子園で脚光を浴びた独特の社内会議「コックピット会議」などを培ったノウハウやツールを公開し、顧問先企業や他の会計事務所が続々と導入している。今年はさらに、自事務所の経営計画書の販売も予定している。この3月には、創業者の小笠原士郎氏から代表社員(COO)の才木正之氏への事業承継が行われ、才木氏がCEOに就任した。新CEOの才木氏に、事業承継の経緯や中長期の成長戦略などについて伺った。

5年の準備期間をかけた円滑な事業承継

―― 御堂筋税理士法人は、経営コンサルティングを軸に据え、スタッフ1人当たりの生産性が極めて高い会計事務所です。3年前の会計事務所甲子園での準優勝をきっかけに、独特の社内会議「コックピット会議」とともに一気に知名度が上がりました。
コックピット会議は、今では一般に公開され、この仕組みを導入して経営の発展を目指す企業や会計事務所がどんどん増えています。
弊誌では、これまで何度かの取材を通して、御堂筋税理士法人の数々の取り組みについて伺い、その強みを探ってきました。
創業者で代表社員の小笠原士郎先生は今年3月、CEOの職務を代表社員でCOOの才木正之先生に承継されました。今回は、新たにCEOに就任された才木先生に、事業承継の経緯や、小笠原先生の理念を引き継ぎ、今後どのように御堂筋税理士法人を成長・発展させていくのかについて伺いたいと思います。
まず、承継の話があったのはいつごろでしょうか。

才木 正式な話があったのは約5年前、小笠原が60歳になったときです。
小笠原はセミナーなどで中小企業経営者の皆さんに、「事業承継は早めの準備を」「実務でしか体験できないものはどんどん体験させましょう」と話しています。その言葉どおり、65歳までに私に事業を譲り渡す準備を始めました。

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