株式会社フリーウェイジャパン 代表取締役 井上達也

株式会社フリーウェイジャパン(東京都千代田区)は、クラウド型業務系システム「フリーウェイシリーズ」の開発企業である。同社は中小企業に「フリーウェイシリーズ」を無償提供することでユーザーを増やし、増やしたユーザーを会計事務所に紹介するというビジネスモデルを構築し、急速にユーザーを増やしてきた。ユーザー数は既に15万を突破しており、今期中に20万を超えることが見込まれている。ユーザーの増加に合わせてシステムの増強も続けており、現在では財務会計から販売管理、勤怠管理まで9種類のサービスをそろえている。今回の取材では、フリーウェイジャパン代表取締役の井上達也氏(写真)に、フリーウェイシリーズの概要と今後の展開、さらに会計事務所の生存戦略について伺った。

会計事務所の顧客拡大を支援するクラウド会計ソフト

―― 会計事務所にとって会計ソフトは必要不可欠なシステムですが、この分野は急速に進歩しています。2〜3年前は新技術といわれていたクラウド会計ソフトも、今では会計業界にしっかり認知された印象があります。
本日は、クラウド会計ソフトの分野で先駆的な取り組みをしてきたフリーウェイジャパンの井上達也社長にお話を伺います。井上社長には弊誌に何度もご登場いただいていますが、あらためて貴社の沿革をお聞かせください。

井上 私が株式会社日本デジタル研究所(JDL)を退職し、株式会社セイショウシステムテクノロジーを設立したのが1991年です。当時の会計業界は高価な会計専用機が主流でしたが、安価なパソコンとともにパソコン用会計ソフトも普及し始めていました。私は、いずれパソコン会計ソフトが主流になると予想し、会計事務所向けに会計ソフトやパソコンを販売する会社を設立したのです。
設立当初こそ他社製ソフトを販売していましたが、会計事務所のニーズにもっと応えたいという思いから、会計ソフトの独自開発に着手しました。その結果生まれたのが「標準財務会計」です。これが好評を博し、バージョンアップを重ねながら多くの会計事務所で活用していただきました(現在は、後継製品の「フリーウェイ経理」)。

こちらは 実務経営研究会会員 用記事です
すべての記事が読める「実務経営研究会会員(有料)」へご登録いただくと続きをご覧いただけます。