税理士法人ブレインパートナー 代表社員 税理士 矢野厚登
税理士法人ブレインパートナー(愛知県名古屋市)は、医業経営支援に特化した士業グループの中核をなす税理士法人である。この士業グループの特徴は、各士業事務所が独立しており、それぞれが連携して広域展開していることである。特に開業支援に強く、愛知、岐阜、三重などで560件以上の実績がある。昨年5月には、名古屋のランドマークのひとつである大名古屋ビルヂングにオフィスを構え、職場環境の充実にも力を入れている。税理士法人の代表社員で、グループ代表でもある矢野厚登氏に、さまざまな医業経営支援の取り組みの詳細、スタッフの育成、今後の成長戦略などについて伺った(写真は大名古屋ビルヂングからの眺めを背に立つ矢野先生)。
医業経営支援で東海4県に展開
―― 本日は税理士法人ブレインパートナーの代表社員である矢野厚登先生にお話を伺います。
ブレインパートナーは、医業経営支援に特化した士業集団です。税理士、公認会計士、中小企業診断士、社会保険労務士など、さまざまな士業事務所同士が連携しながら、東海地方全域に展開しています。
前回(2012年9月号)の取材では、沿革や医業経営支援の取り組みなどについてお話しいただきました。矢野先生が監査法人に勤務していた頃の同僚の皆さんと同時に独立開業し、それぞれの事務所がパートナーとして協力し合う形が極めて特徴的という印象を持ちました。
本日はまず、矢野先生が医業経営支援に特化された経緯をあらためて伺います。
矢野 最初に勤めた銀行では、病院への融資や管理回収業務に携わりました。
次に転職した監査法人では、コンサルティングの部署に所属しました。当時は介護保険制度がスタートする少し前で、各地の市町村が実施するパイロットテストの支援を請け負っていました。
私はこれらの仕事を通じて、厚生労働行政に関心を持つようになりました。
そういう下地があったことと、独立開業するときに相談した先輩が、自分の事務所で医業特化をしていたことがきっかけです。
また、開業時はお客様がゼロでしたから、この地域の医療関連の事業に携わる方々にいろいろ教えていただきました。