クラビス菅藤達也社長と訊く成長期の会計事務所の体制作り「ロボット記帳システム”STREAMED”で顧問先の急増に対応できる体制を構築したアーリークロス会計事務所」
左から株式会社クラビスの菅藤達也社長、アーリークロス会計事務所の小山寛史所長、花城正也副所長
中小企業の「CFO」になりたい
―― アーリークロス会計事務所は、福岡を拠点に創業したばかりの会計事務所です。しかしながら、わずか数カ月で急成長を遂げ、会計業界から現在大変注目されています。
本日は同事務所の小山寛史所長、花城正也副所長にお話を伺います。まずは事務所を立ち上げた経緯を伺います。
花城 私と小山は大学院で同じ研究室にいた先輩・後輩の仲です。もう10年くらいの付き合いになりますね。
大学院を出た後は、お互い別々の場所で働き始めました。私は福岡市で長年の歴史を持つ税理士法人武内総合会計に入社し、税務会計・保険・金融支援などを経験しています。
小山 私は税理士法人山田&パートナーズに入所し、その後は税理士法人コスモスで働きました。担当したのは主に資産税系の案件です。
花城 私たちはお互い別々の会社で働いていたわけですが、大学院時代の仲間との飲み会などでお互いの近況を報告したり、意見交換をしたりしていました。共に会計業界で7年ほど経験を積んだころ、少しモヤモヤした気持ちを抱えていました。
―― どういったことに「モヤモヤ」されていたのですか。
花城 私たちの仕事は、顧問先のお客様が成長することなしには成立しません。ですから、お客様の成長にどのようにアプローチできるのかが私たちの課題です。
しかし、どんなに財務の観点から中小企業にアドバイスをしても、経営者のモチベーションが行き詰まったり、売上が立ち行かなくなってきたりすると、それらがネックになってしまうわけです。そう考えると、会計という領域だけで支援していくには限界があると悩んでいました。
―― そのような課題を感じているなかで、どのような事務所をつくりたいとお考えだったのでしょうか。
花城 中小企業のCFO(チーフ・フィナンシャル・オフィサー)になりたいと考えました。会計の領域は、今後もどんどん自動化が進み、会計事務所は経理代行だけを行うポジショニングではなくなっていくと思います。
私たちは社長の事業がどのように進んでいくのかをきちんと聞いて、真の意味で経営者のパートナーであることが会計事務所の役割だと思います。