株式会社ベター・プレイス 代表取締役 森本新士氏

企業年金の導入設計や職場環境の改善など、人事労務を柱としたコンサルティングを行っている株式会社ベター・プレイス(東京都新宿区)。設立(2011年)から6年目の若い会社だが、企業年金の導入支援・受託の分野で高く評価されている急成長企業だ。弊誌では昨年、同社が進める確定拠出年金制度導入およびコンサルティング事業への取り組みについて取材した。今回は、同社が新しく立ち上げる予定の確定給付年金制度「福祉医療はぐくみ企業年金基金(仮称・以下新基金)」をテーマにインタビューをした。新基金の設立は来年(2018年)4月の予定だが、募集を開始して1カ月、既に約20社以上から加入の意向を受けているという。その仕組みと、会計事務所との提携に向けた取り組みについて、同社代表取締役の森本新士氏に伺った。

中小企業に大企業並みの年金制度を

―― 株式会社ベター・プレイスの森本社長には、2016年10月号でインタビュー取材をさせていただいています。
その際、同社が導入を支援している確定拠出年金制度について伺いました。会計事務所と連携し、顧問先の中小企業に確定拠出年金制度を導入するというお話で、中小企業とそこで働く社員に大きな利益をもたらすことが印象的でした。
今回は、ベター・プレイスが導入支援を新たに始める計画の確定給付年金制度について伺いたいと思います。
まずは、確定拠出年金制度と確定給付年金制度の違いについてお話しいただけますか。

森本 両方とも国の企業年金制度ですが、大きな違いは2つあります。ひとつは、確定拠出は社員が自ら運用先を決めるのに対し、確定給付は会社が運用先を決めるという点です。
2点目は給付の時期です。確定拠出は老後の資産形成の一助とすることが目的ですので、60歳以降での受け取りが条件になっています。一方、確定給付は退職時、あるいは育休、介護休業などでお金が必要なときに受け取ることができます。

―― 確定給付年金制度ができることで選択の幅が広くなるわけですね。

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