小木曽公認会計士事務所 公認会計士 税理士 小木曽正人

小木曽公認会計士事務所(名古屋市中村区)は、平成24年の設立以来、急速に成長を続ける若い会計事務所だ。同事務所では、開業時から一貫して税務を一切扱わず、事業領域としては株価評価などに特化している。会計事務所業界からも注目を集めるこのユニークな取り組みにはどのような狙いがあるのだろうか。本稿では小木曽公認会計士事務所の代表である小木曽正人氏(写真)に、同事務所の取り組みや、会計事務所の生存戦略についてお話を伺った。

税務を扱わない事務所を設立

―― 小木曽公認会計士事務所は、名古屋を拠点にしている会計事務所です。同事務所では税務を扱わず、株価評価などに注力したユニークな取り組みで注目されています。
本日は所長の小木曽正人先生にお話を伺います。まずは、これまでの足跡について教えていただけますか。

小木曽 私は平成11年に公認会計士の試験に合格し、監査法人トーマツに入所しました。
トーマツには13年間勤務して、入所してから5年ほどは名古屋で監査を担当していました。ただ、私は監査業務を行いたくて公認会計士を目指したわけではありませんでした。
監査はとても難しい業務で、お客様からフィーを頂いているにもかかわらず、お客様の立場に寄りすぎてはいけません。どのような業務にも得手不得手があると私は考えますが、この監査が自分に向いているとは思えませんでした。それではお客様に迷惑がかかってしまいますから、企業を直接支援できるような業務で力を発揮したいと考えました。

―― 具体的にはどのような業務を志していたのですか。

小木曽 現在の業務でもある株価評価やM&Aに携わりたかったのです。トーマツでも東京の事務所には株価評価やM&Aを専門に行うチームがありましたので、平成16年から2年、そちらへ出向しました。
その後、平成18年の夏に名古屋へ戻りました。そこから平成24年の11月まで、株価評価とM&Aを中心に、東海地方の上場企業のお手伝いをしていました。そして、平成24年12月に独立した次第です。

―― 独立当初から現在のように業務を特化されていたのでしょうか。

小木曽 そうですね。私にはほとんど税務の経験がありませんから、知見を生かせるのは株価評価や事業承継だと考えました。
特に株価評価は当初から中心としています。現在は株価評価を基本としながら、親族内での事業承継やM&Aなども含めて、中小企業をサポートしています。

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