式会社アクシィ経営支援室(東京都千代田区)は、60年以上の歴史を持つ山本公認会計士事務所を母体とするコンサルティング会社である。同社は社名のとおり中小企業の経営支援を事業目的に掲げ、企業が抱える課題の解決、事業の成長を実現するための仕組みづくりに取り組んできた。なかでもMAS監査サービスを通じて企業の課題と目標を明確にし、経営改善を促す「アクションサポート」は、同社のサービスの柱となっている。今回の取材では、そのアクションサポートにより業績アップを実現した池田製粉株式会社(東京都練馬区)代表取締役の池田康一朗氏(写真中央)と、株式会社アクシィ経営支援室代表取締役の山本哲郎氏(同左)、同取締役の栗原正幸氏(同右)に、MAS監査サービスによる経営改善のあり方について伺った。
※本稿は、株式会社日本BIGネットワークの機関誌「Ja-BIGジャーナル」秋号(2017年10月25日発行)に掲載されたものです。

会計事務所の枠にとらわれない中小企業支援に取り組む

―― 本日は、MAS監査サービスへの取り組みについて、株式会社アクシィ経営支援室の山本代表と栗原取締役、そして同社のMAS監査サービスを導入している池田製粉株式会社の池田社長に伺います。初めに、アクシィ経営支援室の歩みからご紹介ください。

山本 私は、アクシィ経営支援室の母体である山本公認会計士事務所の2代目です。父の事務所に入社したのは昭和の終わり、バブル全盛期でした。それから平成8年に事務所を引き継ぐまで、私は一切担当を持ちませんでした。父から「好きにやれ。違う仕事をしろ」と言われていたのです。
といいますのも、当時、私たちのお客様サービスは、節税対策が中心でした。しかし、バブル崩壊の気配が漂うなか、税務だけでは生き残れない時代になるとの危機感があったからです。
そこで、経営計画および相続税の試算ができるオフィスコンピュータを導入し、昭和63年に株式会社アルファ・マネジメント・コンサルティングを設立しました。そして、経営計画作成と事業承継対策の支援に乗り出したのです。これがアクシィ経営支援室の前身になります。

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