岐阜県各務原市に昨年開講された「森均 会計プロコース」は、独自の教育理論で多くの会計人を育成してきた教育者の森 均氏(写真左)が主宰する、文字どおり会計のプロフェッショナルを養成する講座である。森氏は高校教師時代から半世紀以上にわたり、高校生や10代の簿記検定1級合格者や税理士試験合格者、公認会計士試験合格者を数多く生み出してきた、日本の会計業界を支える存在ともいえる。現在は30年以上の歴史を持つ私塾「益田の森塾」と「森均 会計プロコース」を主軸に、「誰からも尊敬される本物の会計人」の育成に尽力している。今回の取材では、「引き受けた以上、絶対に合格させる」と公言する森氏の教育方針ややる気を引き出す教育手法について、森氏とSMCホールディングス顧問の曽根康正氏(同右)にお話を伺った。

益田の森塾 塾長 森  均
一般社団法人SMCホールディングス 顧問 公認会計士・税理士 曽根康正

多数の税理士試験合格者を育て上げた希代の教育者

―― 本日は、岐阜県で長年にわたって、多数の優秀な会計人を育成してきた教育者である、森 均先生にお話を伺います。

森先生のもとからは、極めて多くの簿記・税理士・公認会計士の各試験合格者が生まれています。高校の教員時代には、全国簿記大会の優勝者を35回、準優勝者を15回、税理士試験の全国最年少合格者を11年連続で出しています。高校を退職後も、公認会計士試験の史上最年少合格者(当時16歳)をはじめ、10代の税理士試験、公認会計士試験合格者を輩出してきました。

今回の取材では、教え子たちから「モリキン」の愛称で呼ばれ慕われている森先生の教育方針、教育方法についてお聞きしたいと思います。

まずは自己紹介も兼ねて、現在どのような教育活動をされているのか、簡単に説明していただけますか。

森 私の教育者としての出発点は、岐阜県の山間にある県立高校の商業科に赴任した昭和44年になります。以来、荒廃した当時の商業科の立て直しに教師生命を懸ける決意をし、高校生の税理士試験合格者を出すことに心血を注ぎました。

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