今年の4月に創業40周年を迎えるIG会計グループ(長崎県長崎市)は、現代表の岩永經世氏が1984年に創業した個人事務所を母体としている。岩永氏は経営計画策定支援に専念するために個人事務所を立ち上げ、「税務・会計のお客様はとらない」という方針のもと、中小企業向けの経営支援サービスに注力してきた。そのような取り組みのなかで誕生したのがMAS監査であり、未来会計である。本稿では、MAS監査誕生の鍵となるMAP経営創業者、高山範雄氏との出会い、「未来会計」の由来、「将軍の日」という言葉に込めた思い、会計事務所の中小企業支援を変える特化MASの可能性、そしてIG会計グループの今後の展望について岩永氏に訊いた。
(写真 関 征士。本稿は株式会社日本BIGネットワークの機関誌「季刊Ja‐BIGジャーナル 未来会計」2024年冬号に掲載されたものです)

未来会計に取り組む会計事務所グループ

―― 本日は、まもなく創業40周年を迎えるIG会計グループ(岩永会計グループ)の現在と未来について、代表の岩永經世先生に伺います。初めに、グループの概要をご紹介ください。

岩永 IG会計グループは1984年に、同じ会計事務所に勤めていた仲間3人と一緒に開業した岩永税理士事務所が母体となっています。
現在は九州を中心に企業グループを形成しており、長崎県にアイジータックス税理士法人、株式会社IGプロジェクト、株式会社IGブレーン、有限会社アイジー新会計、株式会社アイジーエム、株式会社IG戦略室の6社があります。

当グループは、未来会計を軸とする社長のためのコンサルティングサービスに力を入れています。具体的には、経営コンサルティング、資金調達支援、税務・会計、起業支援、社員教育や組織改革の支援、さらに事業承継・M&A支援を行っています。

中期経営計画立案教室「将軍の日」に参加してくださった赤字企業の黒字転換率は92%、顧問先数は500社以上、スタッフ数は75名(2022年9月現在)です。
グループの経営理念は3つあります。ひとつ目は、業界において常に先駆的役割を担い、品質の高い知的サービスを通じて、企業の繁栄に貢献すること。2つ目は、私たち相互の主体的価値を尊重し、互いに切磋琢磨(せっさたくま)すること。3つ目は、全人類の自己実現のために衆知を集めることです。

開業から5年で経営計画 策定支援に軸足を置く

―― 岩永税理士事務所を開業したときのお話をお聞かせください。

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