SATOグループ 代表 佐藤良雄

SATOグループ(北海道札幌市、東京都豊島区)は、SATO社会保険労務士法人・日本社会保険労務士法人とSATO行政書士法人を中核とする日本屈指の士業グループである。2士業への特化と強い営業力で成長を続け、札幌・東京をはじめ全国に10拠点を展開している。グループ全体の職員数は1800人を超え、グループ企業2社の上場も果たしている。今回の取材では、創業者でグループ代表の佐藤良雄氏(写真)に、一代で日本最大級の士業グループをつくり上げたトップとしての覚悟や経営への取り組みについてお話を伺った。
(写真 市川法子)

全国10拠点・1800人超の巨大グループ

―― SATOグループは、札幌市に本社を構える大型士業グループです。社会保険労務士と行政書士の2士業に特化し、かつ2つの上場企業を擁しています。本日は、同グループの創業者で代表を務める佐藤良雄先生にお話を伺います。
弊誌での佐藤先生のインタビューは、2022年1月号に続き2度目となります。前回は、辻・本郷グループ会長の本郷孔洋先生と一緒にご登場いただきました。
まずはSATOグループの概要から、あらためて紹介していただけますか。

佐藤 私は、大学在学中の20歳のとき行政書士試験に合格し、大学在学中に北海道行政書士会に入会しました。卒業後の昭和52年、23歳で行政書士事務所を開設し、労働保険事務組合で労務管理業務を始めました。そして、平成15年の法改正を機に、これらを法人化しました。

―― 現在のSATO行政書士法人とSATO社会保険労務士法人ですね。もともと身近に、そのような専門家がいらっしゃったのでしょうか。

佐藤 いえ。このようなビジネスをしていた人は、身近にはいません。大学時代に自分自身のマーケティングをしてみて、お金がないので頭を使ったビジネスをしようと考えたことがきっかけでした。

―― SATOグループを構成する、士業以外の法人についてもご紹介ください。

佐藤 ひとつは、人材紹介と人材派遣業を営むキャリアバンク株式会社です。昭和62年に設立し、北海道で最初に許可を受け、現在、札幌証券取引所に上場しています。
もうひとつは、給与計算を専門とする株式会社エコミックです。設立は平成9年で、現在は東京証券取引所のスタンダード市場に上場しています。

―― どのような経緯で、それらの事業を始められたのでしょうか。

佐藤 本業に関連している仕事であり、かつ「よい仕事」だからです。私にとっての「よい仕事」とは、社会的な問題を解決できるような仕事を指します。そのときどきの課題を、民間事業者として解決できる仕事のことです。
人材紹介と人材派遣は、こうした使命感のような発想から始めた事業になります。給与計算については、米国の会社を視察し、日本でも給与計算のマーケットが事業化できると感じたことがきっかけでした。

―― グループの現在の職員数を教えていただけますか。

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