行政書士佐々木ひとみ事務所代表 行政書士 佐々木ひとみ
行政書士の佐々木ひとみ氏(写真)は、1995年に運送業専門の行政書士として北海道で開業し、行政書士としてはめずらしい運送業特化のコンサルティングを行っている。クライアントに寄り添いながら、時に厳しく、事故のない安全な会社づくりやドライバーの待遇改善に尽力し、業界の未来に貢献している。現在、北海道を中心に活躍中だが、さまざまな地域の運送業者から講演やコンサルティングの依頼を受けており、運送業を支援する専門家が地域によっては不足しているようで、地方に出向くと「相談できる運送業界の専門家が地域にいない」という声があるという。物流の要である運送業界を支援する社会的な意義は大きい。佐々木氏から、運送業界をどのように変えていかなければならないのか、運送業界の支援に関心のある会計事務所があれば、どのようなサポートを行う準備があるのか、お話を伺った。
運送業に特化し業界の困り事を解決
―― 行政書士佐々木ひとみ事務所代表である佐々木ひとみ先生は、運送業のご支援に特化され、運送業者などの顧問業を手掛けています。北海道を中心に活躍されていますが、さまざまな地域の運送業界から講演の依頼があり、その際に「地元に相談できる業界の専門家がいない」という声を聞いているそうです。そこで、運送業界のご支援に関心のある全国の専門家に声をかけ、業界の困り事を一緒に解決するための取り組みを開始されました。
本日は、佐々木先生から業界の問題点や、会計事務所とどのような提携が可能かなどのお話を伺います。
まずは、ご経歴から伺いたいと思います。
佐々木 北海道の小・中学校に養護教諭として勤務した後、30歳になって、行政書士であった伯父の事務所に入り、行政書士の資格を取得しました。
―― いわゆる、保健室の先生だったのですね。
佐々木 はい。田舎の学校だったので、教員不足を理由に中学校では3学年・3クラスの保健の授業も受け持っていました。
―― 運送業を専門とされたきっかけは何だったのでしょうか。
佐々木 伯父の事務所がそうだったからです。伯父は札幌運輸支局を退職した公務員でした。伯父が亡くなって、行政書士として自分で開業することに決めたのですが、運送業しか経験がなかったので、もうそれでや
っていくしかないと思って決めました。
―― 開業されたのはいつですか。
佐々木 ちょうど30年前になります。開業して間もない頃は、新規の会社を立ち上げて運送業の許可を取る仕事がメインでした。その一方で、運行管理者の試験対策講習会や、監査対応のためのセミナーなどを開催し、運送会社との交流の機会を増やしていったところ、少しずつ活動が広まり、講演やコンサルティングのご依頼を受けるようになりました。
最近ではありがたいことに、全国から講演やコンサルティングのご依頼をいただいています。
―― コンサルティングを提供される行政書士の先生や、運送業に特化された先生は多いのでしょうか。