税理士法人UNNAMEDSERVICE 代表社員 税理士 三輪典行

税理士法人UNNAMEDSERVICE(東京都世田谷区)は、税務会計から資金調達、事業継承や経営者向けコーチングなど多様なサービスを提供している創業6年目の事務所である。「次のステージを目指す中小企業の唯一無二をつくる」を理念に掲げ、経営者支援に特化したサービスを展開している。なかでも特徴的なのは、全顧問先経営者を対象とした来社型のコーチングサービスで、多くのクライアントの支持を得ている。コロナ禍の際は、資金調達・経済支援策の全てを無料で提供するといった対応により躍進したという。同社の創業者で代表社員の三輪典行氏(写真)に、その組織戦略などについてお話を伺った。
(撮影 市川法子)

「名前のつけようがないサービス」を提供する税理士法人

―― 税理士法人UNNAMED­SER­VICEは、中小企業の経営支援を主軸にサービスを展開している、少数精鋭の会計事務所です。それも、経営者個人のサポートに特化した、極めて珍しいタイプの経営支援とお聞きしています。本日は、創業者で代表社員の三輪典行先生に、その経営戦略についてお話を伺います。
まず、貴社はスタッフの皆さんを含め、とても若い組織だそうですが、設立はいつでしょうか。

三輪 創業は平成30年(2018年)です。現在の社員数は15名です。

―― 「UNNAMEDSERVICE」というユニークな社名の由来を教えてください。

三輪 「UNNAMEDSERVICE」を意訳すると、「名前のつけようがないサービス」になります。私が独立したのは5年前ですが、実は、この名前を思い付いたのは10年ほど前です。当時は税理士事務所に勤めていて、独立するかさえ定かではありませんでした。それでも、「独立するとしたら、この名前にしよう」と考えていました。
この頃、私は企業再生の仕事に従事していました。会社の経営をV字回復させるために、社長のメンタルケアをはじめ、従業員の悩みや苦情にまで耳を傾けるなど、あらゆるサポートをしていました。
そのときに、自分が提供しているのは何というサービスなのかを考えてみたのですが、カテゴライズできない、いってみれば「何でも屋」だと思いました。そこまでしないと、企業を再生することはできなかったのです。

―― その経験から、「名前のつけようがないサービス」という言葉を思い付かれたわけですね。

三輪 はい。独立するときに、そういう事務所を目指そうと、そのまま事務所名にしました。

人と人とをつなぐ唯一無二の存在を目指す

―― 次に、貴社の経営理念をお聞かせください。

三輪 当社では、「次のステージを目指す中小企業の唯一無二をつくる」を理念に掲げています。「次のステージ」には、2つの意味を込めています。
ひとつは、「組織の在り方そのものも次のステージに向かうべき」という意味、もうひとつは、「士業と中小企業の関係性も次のステージに上がるべき」という意味です。
そして、私たちにとっての「次のステージ」とは、税務会計業務はもちろん、経営者の思い描く会社の将来像の実現に向けて、会計帳簿を預かっている第三者的立場の相談相手として経営者に寄り添う、新しい税理士像という意味になります。
また、私は今、経営者塾を運営しています。そのパーパス(存在意義)として掲げているのが、「子供たちに胸を張れる社会を残す」です。日本の現状を鑑みるに、世界的に見ても低いGDP成長率、少子高齢化など、明らかに歪(ゆが)みが生じ始めています。この状況を、他人(ひと)事として片付けてはいけません。
この理念には、そういった社会的意義と経済的価値を両立させることができる成長企業に特化した、唯一無二の税理士法人になりたい。そしてクライアントや当社の社員を含め、全てのステークホルダーにとって唯一無二の存在になりたいという思いを込めています。
実は、この理念はあるクライアントからヒントを頂きました。そのお客様は争族問題を抱えていたのですが、「人と人とをつなぐビジネス」を信条に臨んだ結果、円満相続へと導くことができました。そのときにお客様から言われた、「アンネムさんって唯一無二だよね」という一言から思い付いたものです。

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