企業会計には『財務会計』と『管理会計』 の二つの会計分野があります。管理会計は、経営改善を目的とし、経営者が経営目標を達成するための判断材料をサポートするための会計であり、株式会社MAP経営では「意思決定会計」と呼んでいます。「意思決定会計」をベースに「経営計画」と「達成管理」をサポートするMAS監査業務。MAS監査業務をベースに活躍されている会計事務所スタッフのスペシャルインタビュー。今月は京都府京都市でご活躍されている税理士法人久保田会計事務所 堀井結貴氏の事例をお届けします。

MAS監査業務に携わるきっかけ

── 堀井様がMAS監査業務に携わるようになったきっかけを教えてください。

堀井 MAS監査担当者になったのは2013年からなので、もう10年以上になりますね。もともとは税務担当として採用されたので、入社1年目は税務申告や試算表作成、決算組みなどの業務を行っていました。入社して1年半ほど経った頃、突然所長から呼び出されて「経営支援の部署に異動して」と言われました。ようやく業務が一巡して慣れてきたところの部署異動だったので、「え? なんの話?」と、とにかく驚きました。

ただ、経営支援についての率直な感想としては「おもしろそうだな」と思いました。というのも、お客様のところで決算報告を行う際、決算書を上から順番に読み上げて報告することが往々にしてあると思います。「ただ読み上げるだけで意味があるのだろうか?」という疑問もあり、「何がおもしろいのだろう」と思うことも正直ありました(笑)。
経営支援の部門なら、ただ読み上げるのではなく、どのようなルートの売上が多かったのかを要素分解して報告したり、経費の中身の話やKPIの説明をしたりできるのかなと、イメージしてみたらワクワクしました。

異動してからは先輩社員に同行し、ひたすらOJTで学んでいきました。OJT以外では、「TAM(ターンアラウンドマネージャー):事業再生アドバイザー」だけは取得してほしいと言われ、その勉強をしました。SWOT分析やフレームワーク、税務、銀行の債権関係や法律に関わる部分を浅くではありますが網羅できる資格で、MAS監査担当者として必要な知識だったからです。それから徐々に業務の一部をメイン担当として任せてもらえるようになり、ひとりで訪問することも増え、約2年でいつの間にか独り立ちしていました。

MAS監査業務の印象的なエピソード

── MAS監査業務を通して、印象的だったエピソードはありますか。

堀井 印象的だったのは、MAS監査担当者になって3~4年目に出会った歯科技工士のお客様です。初めてお会いしたときには、すでに資金がショート寸前でした。「はじめまして」から20日ほどで、「今月末の資金が足りない!」と連絡がありました。至急、銀行の融資が必要だったので、メインの金融機関を巻き込んで10日間で一気に計画書を作成しました。無事に融資が下り、社長から「おかげさまで首の皮1枚繋(つな)がりました」とお礼を言ってもらえた、というひやひやした思い出があります(苦笑)。

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