税理士法人佐久間会計事務所 代表社員 税理士 佐久間大介氏

さいたま市浦和区に拠点を置き、地域密着型でクライアントの税務会計を中心として経理のDX化、事業計画、事業承継・相続にいたるまで、総合的な成長支援に取り組む税理士法人佐久間会計事務所。創業50年以上の歴史を持ち、現在、2代目となる佐久間大介氏(写真)が代表社員を務める。16年前に父親である先代の急逝により、急遽(きゅうきょ)事業を引き継ぎ、その後、事務所経営者としてはもちろん、不動産投資家としても多くの研鑽(けんさん)を積んで事務所を拡大。社員6名で引き継いだ事務所は今や47名の税理士法人へと成長している。不動産オーナーが全顧問先の7~8割を占めているところが特徴的だが、今後は一般中小企業の経営支援に軸足を置き、さらなる拡大を目指す。明確な拡大志向を持ち、その研鑽と実践で飛躍する税理士法人佐久間会計事務所の成長戦略について聞いた。(写真撮影 市川法子)

明確な拡大志向を持ち個人事務所から税理士法人へ

―― 税理士法人佐久間会計事務所は、さいたま市でも有数の税理士法人です。代表の佐久間先生は2代目、しかも理系出身ながら、先代から引き継いだ個人事務所を、地域を代表する税理士法人へと成長させました。顧問先の大半が不動産オーナーであるという特徴を持つ事務所でもありますが、本日は、その経営手法について伺っていきたいと思います。まずは、佐久間先生のご経歴からお話しいただけますか。

佐久間 私の父が昭和45年に創業したのが、税理士法人佐久間会計事務所のスタートになります。私自身は理系の大学に進学し、品質管理の研究に没頭していたのですが、卒業後は父の後を継ぐことを決め、税理士を目指しました。
その後、平成16年に税理士登録をしたのですが、その4年後の平成20年に父が急逝し、急遽事務所を引き継ぐことになりました。当時の従業員数は6名だったと思います。全く何の準備も心構えもないなかで、いきなり税理士事務所の所長になり、不安もありましたが、従業員の皆様のご協力により乗り切ることができました。引き継いでから16年経ち、現在、パートを含めて47名の組織にまで成長しました。

―― 事務所の経営理念を教えてください。

佐久間 当社の経営理念は、「お客様、従業員、関わる人たちの成長を通じて、幸せを実感できる社会の創造」です。これは、お客様の経営の悩みを解決し、成長・発展に貢献したいという先代の顧客第一主義を引き継ぎ、事業承継時にあらためてつくりました。
当事務所は創業以来、お客様の事業継続のために、「税務会計だけでなくお客様の経営に関するサポートに全力を尽くす」ことを信条としてきましたが、これに「従業員の幸せ」を加えた形になります。お客様の永続的な成長・発展・繁栄に貢献することで、「お客様はもちろん、地域社会、ひいては関わる全ての人が幸せになる社会を創造していく」ことこそが私たちの使命だと考えています。

―― 事務所を引き継がれてから16年、法人化もされ、規模的にもかなり拡大されています。規模の拡大は意識していたのでしょうか。

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