税理士法人ウィズ総合事務所 代表税理士 山本庸介

山本庸介氏(写真)は、35歳で製薬会社から会計業界に転職した経歴の持ち主である。2021年に福井県で個人事務所を開業すると、わずか1年強でクライアント数100社、2年でグループ売上1億円超を達成。また、北陸の税理士事務所で初の快挙となる「Money Forward Cloud Award 2022」のルーキーCHALLENGE賞を受賞した。着実に実績を積み上げている山本氏に、このたび新設された税理士法人ウィズ総合事務所のお話を伺った。

―― まず、山本先生のご経歴を伺います。

山本 私は福井県大野市という、東京23区よりも面積が広いのに人口は3万人ちょっとしかいない田舎町で生まれ育ちました。そのせいか都会への憧れが強く、大学・大学院は大阪へ進学し、卒業後は関東の大手製薬会社に就職しました。そこで10年ほど生産部門に所属したのですが、結局は都会の空気が肌に合わず、35歳で福井に戻ることにしました。

―― 税理士を目指したのは、そこからですか。

山本 そうです。Uターンしたのはいいけれど、この町に自分がやりがいを感じられる仕事はあるだろうか……そう考える中で、税理士になって地元企業の役に立ちたいと思い至ったのです。もともと数字が好きで、前職では原価計算に携わる部署を希望し、日商簿記1級や米国公認会計士の資格を取得したのですが、部署異動が叶(かな)わずじまいだったので、この際だからやりたいことをしようと。それで、福井市内の会計事務所で働きながら税理士試験に挑戦し、2年弱で5科目(簿・財・法・消・相)に合格しました。実務経験4年弱で個人の会計事務所を開業し、3年目に入った2023年9月に税理士法人ウィズ総合事務所を設立しました。

ビジネスの成功事例を福井から全国に発信

―― 税理士法人ウィズ総合事務所を設立した目的は何でしょうか。

山本 事業者が世代交代する際に、高齢の税理士先生から変更を希望されて顧問契約するケースがあるので、税理士も事業者も、代替わりしても末永く続く関係性を構築したいと考えるようになりました。そのために、会計事務所を組織化し、業務を後世につないでいく体制をつくろうと思ったのです。そこで、同じような考えを持つ税理士たちと共に法人化しました。

―― 貴所のビジョンをお聞かせください。

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