株式会社のびしろ経営 代表取締役/中小企業診断士 升田 覚氏
企業会計には『財務会計』と『管理会計』の2つの会計分野があります。管理会計は、経営改善を目的とし、経営者が経営目標を達成するための判断材料をサポートするための会計であり、株式会社MAP経営では「意思決定会計」と呼んでいます。「意思決定会計」をベースに「経営計画」と「達成管理」をサポートするMAS監査業務。MAS監査業務をベースに活躍されている会計事務所のスペシャルインタビュー。今月は神奈川県横浜市で活躍されている株式会社のびしろ経営の事例をお届けします。
キャリアを重ね原点である中小企業支援を志す
── 升田さんのご経歴とMAS監査業務に取り組まれたきっかけを教えてください。
升田 私が社会人になって最初に就職したのが地元である岐阜県の信用金庫でした。そこに4年間勤めた後、税理士を目指して会計事務所に転職しました。
その1年後、もともといずれは独立したいという気持ちを持っていたこともあり創業しましたが、売上は上がっているのに資金が回らないことが原因で、黒字倒産に陥りました。
そこから生活を立て直すために関東に出て、心機一転サラリーマンに戻りました。生活も落ち着きを取り戻し、仕事も充実してきた34~35歳くらいのタイミングで「残りの人生で何をしようか?」と自問自答し、本当にやりたかったことに挑戦するという選択をしました。
それは信用金庫に入行するきっかけでもあった「中小企業支援」でした。私自身、起業に失敗して大変な思いをしたこともあり、小さな会社のサポートがしたいと転職を考えるようになりました。同じタイミングで中小企業診断士の勉強を始めたのですが、資格合格までの時間がもったいなかったため、都内の税理士法人に転職しました。転職先の税理士法人では、入社して2カ月くらいのタイミングで経営支援の部署を立ち上げることになり、入社前に経営支援がしたいと話していたこともあり、担当させていただくことになりました。同じタイミングで、その事務所がMAP経営さんと契約したことがきっかけで、MAS監査業務に取り組むことになりました。