牧口会計事務所 所長 税理士 牧口晴一
司法書士法人ソレイユ 代表社員 司法書士 杉谷範子
司法書士・中小企業診断士 友田純平

牧口会計事務所(岐阜県岐阜市)の所長である牧口晴一氏(写真中央)は、事業承継や相続案件・相続対策を得意とし、講演活動や執筆活動を通じて、その知見を会計業界に広めている。今年2月に出版された著書「日本一シンプルな相続対策」(ワニブックス)のなかで、牧口氏が説く「家族信託」の必要性を早くから重視し、中心業務として取り組んでいるのが、司法書士法人ソレイユ(東京都中央区)である。代表社員の杉谷範子氏(同右)は、今年3月に成年後見制度について日本記者クラブで記者会見を実施したり、8月刊行の「弁護士が見落としがちな相続事案の税務と登記 ─他士業の視点にみるポイント─」(新日本法規出版株式会社)の共著者として参画したりと、精力的に活動している。本稿では、牧口氏と杉谷氏、そして司法書士法人ソレイユの友田純平氏(同左)に、相続事案における課題や取り組む際のポイントなどについてお話を伺った。(撮影 市川法子)

相続のプロが執筆した家族信託の「マニュアル」

―― 多くの会計事務所が必要性は感じているものの、なかなか踏み込めない領域のひとつに相続案件があります。そこで本日は、顧客の相続対策に積極的に取り組む事務所の先生方にお集まりいただき、その知見を伺いたいと思います。
今回お話を伺うのは、牧口会計事務所の所長である牧口晴一先生、司法書士法人ソレイユの代表社員である杉谷範子先生、同じく司法書士法人ソレイユの友田純平先生です。お三方とも今年、相続をテーマとする書籍を上梓されています。本記事ではまず、その内容を詳しく紹介していただきながら、相続対策案件における課題や対策、ポイントなどをお聞きしたいと思います。
はじめに、事業承継や相続を得意とする税理士として著名な牧口先生に伺います。牧口先生は、その知見を会計業界と共有すべく、講演活動や執筆活動にも注力されています。
その講演は「牧口劇場」と呼ばれるほどで、業界には広く知れ渡っています。弊誌の発行元である株式会社実務経営サービスでも、牧口先生を講師にお招きして数多くのセミナーを開催してきました。
また、これまでに数多(あまた)の書籍を執筆され、例えば平成23年発刊の「中小企業の事業承継」(清文社)は14版を数えるなど、その多くが重版を続けています。ここでは、今年2月に出版された新刊の「日本一シンプルな相続対策」(ワニブックス)についてご紹介いただきたいと思います。

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