税理士法人クオリティ・ワン代表税理士の渡邊勝也氏

東京と仙台に拠点を構え、税務調査に大きな強みを持つ税理士法人クオリティ・ワン。前身である税理士法人TAXGYMが、社労士法人・司法書士法人と連携し、平成30年に誕生したワンストップ事務所である。税務調査を迅速に進めるための「法律論」と、有利に進めるための「交渉力」を併せ持ち、税務調査対策、立ち会いは月10件にも達する。代表税理士の渡邊勝也氏は、多いときで年間100件以上の税務調査をこなし、「税務調査官より税務調査が多い税理士」として、その活躍は税理士業界でも有名だ。今回は渡邊代表に、税務調査に特化した経緯や、その取り組み、さらにセミナーや経営者向けの教材のほか、さまざまなかたちで情報発信を続けるクオリティ・ワングループの事業戦略について伺った。

税務調査に特化した事務所を目指して独立

―― 税務調査に強い事務所として著しい成長を遂げてきた税理士法人クオリティ・ワン。本日はその事業戦略と、税務調査への取り組み、考え方について、渡邊代表にお話を伺います。まずは、税理士法人クオリティ・ワンの沿革からお聞かせください。

渡邊 創業は今から8年前の平成22年、TAXGYM渡邊勝也会計事務所として開業したのがスタートになります。
友人の会社と共同で借りた、家賃15万円の渋谷のワンルームマンションにオフィスを構えました。当時はそこに10人ほどの人間がいて、通る隙間もないような状態でした。

―― 先生が税務調査に力を入れるようになったきっかけを教えてください。

渡邊 私が独立前に勤めていた事務所では、連結納税システムがひとつの商品だったのですが、たまたま私が担当した大手商社で税務調査対策も任されるようになり、そのときに全力で取り組んだことが、大きなきっかけになったと思います。
判例や判決事例などを調べ、根気強く税務調査官と交渉したところ、結果が変わり始めました。結果を出したことで、ドライだった相手方の担当者の心をつかみ、信頼を得ることができました。
そのときに気づいたのです。税理士は税務調査で信頼が得られる。税務調査は税理士にとって最大のチャンスだと。

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