税理士法人小山内・中川事務所 代表社員 税理士 小山内光雄
税理士法人小山内・中川事務所は、神奈川県藤沢市の小山内税理士事務所と横浜市の中川会計事務所が令和3年に設立した、地域密着型の会計事務所である。代表社員の小山内光雄氏(写真)は、25年間勤めた国税の職場を43歳で退職し、平成元年に独立開業。ほぼ紹介のみで顧問先を増やし、今や神奈川・東京エリアで多くの顧客企業の経営を支援している。その一方で、地域の活動に長年携わりながら、税理士会の要職も歴任するなど、業界および地域社会に貢献し続けてきた。本記事では、小山内氏にこれまでの歩みや主な取り組み、開業時から導入しているミロク情報サービスの会計システムの活用法などについてお話を伺った。(撮影 市川法子)
税務署での経験と人脈を生かして43歳で独立
―― 本日は、神奈川県藤沢市にある税理士法人小山内・中川事務所の代表社員である、小山内光雄先生にお話を伺います。
まずは、小山内先生のご経歴をお聞かせください。
小山内 私は、青森県のリンゴ農家で生まれ育ち、昭和38年に高校を卒業して国税庁税務講習所に入所しました。その後、神奈川県内の税務署に勤務しているときに特別税理士試験に合格し、昭和63年に43歳で国税の職場を退職しました。
退職後は、横須賀にある国税時代の先輩の事務所で1年ほどお世話になってから、平成元年5月に、神奈川県藤沢市で個人事務所を開業しました。今年で創業35年を迎えます。
一昨年、横浜市に事務所を持つ中川公登先生とともに、税理士法人小山内・中川事務所として法人化しました。
―― 独立まで25年間勤められた国税時代についても、お話しいただけますか。
小山内 税務講習所東京支所で1年間、税務を学びました。同期は全国で1000人で、東京支所は300人でした。全寮制のもと、高校の延長線上の生活で法律の勉強でした。
税務講習所修了後の昭和39年に、神奈川税務署に配属されました。以降は、神奈川県内の税務署を数年ごとに異動しながら、徴収課や所得税課に勤務しました。徴収課では滞納整理のほか、差し押さえ物件の競売などの実務を、所得税課では個人事業主の税務調査を経験しました。
この間、国税の労働組合活動にも携わり、神奈川県支部書記長の職にも就いています。税務署や労働組合で培った経験と人脈が、税理士として独立する際の支えとなりました。