BENE ASIA CAPITAL OÜ Managing Partner 小森 努 ガブリエル

エストニア共和国はバルト三国のひとつで、人口は約132万人、面積は日本の約9分の1である。普通の日本人にとって、エストニアは「ヨーロッパにある小さな国のひとつ」といった程度の認識だろう。しかし会計業界においては、電子政府制度が大胆に推し進められた結果、「税理士の仕事がなくなった国」として注目されている。
株式会社実務経営サービスは、2018年1月19日に御茶ノ水ソラシティで、「ユースウェアサミット2018」を開催する。
同会では、「エストニアから学ぶ ――電子政府がもたらす変革と日本の将来」というテーマで、スペシャル講演を行う予定である。講師は、日系初の北欧ベンチャーキャピタルBENE ASIA CAPITAL OÜ を創業し、エストニアを中心に欧州で活躍する投資家の小森努ガブリエル氏(写真)だ。
本稿では、ユースウェアサミット2018の開催に先立ち、小森氏にスペシャル講演でお話しいただく内容について伺った。

エストニアで活動する投資家の視点

―― 本日はユースウェアサミット2018のスペシャル講演に登壇していただく投資家の小森さんにお話を伺います。はじめに、小森さんがどのような事業をされているのかご紹介いただけますか。

小森 私は新卒の頃から、複数の企業でテクノロジー関係の国際事業に取り組んできました。例えば2011年から2014年までは、あるゲーム会社でアジア展開を担当し、現地で子会社を立ち上げたりしていました。そして2014年から北欧に移り、自分で起業をしました。
私の現在の活動は、大きく2つあります。
ひとつはエストニアを起点にして、北欧とバルト三国をカバーするベンチャーキャピタルの経営です。この活動のレポートがほしい大手企業が存在するので、そういった企業に対して、テクノロジーや現地の状況に関するコンサルティング、レポートの販売も行っています。
そしてもうひとつは、エストニアでの会社設立の支援や、視察ツアーの企画などの事業です。

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