ケーエフエスグループ 代表 小島清一郎氏
株式会社ケーエフエス 齋藤健太氏 飯泉絵里加氏
企業会計には 『財務会計』 と 『管理会計』 の2つの会計分野があります。管理会計は、経営改善を目的とし、経営者が経営目標を達成するための判断材料をサポートするための会計であり、株式会社MAP経営では「意思決定会計」と呼んでいます。「意思決定会計」をベースに「経営計画」と「達成管理」をサポートするMAS監査業務。MAS監査業務をベースに活躍されている会計事務所のスペシャルインタビュー。今月は福島県福島市と東京都千代田区でご活躍されているケーエフエスグループの事例をお届けします。
総務・経理業務のアウトソーシングサービス「トトノエ」
── 事務所の特徴と力を入れている業務についてお聞かせください。
小島 税務、MAS監査業務はもちろんですが、補助金申請や資金調達にも力を入れています。
もうひとつお客様からのニーズがあるという意味で、「トトノエ」という総務・経理のアウトソーシング業務にも力を入れています。
2020年に始まったコロナ禍において、お客様が在宅勤務で最もお困りだったのが総務・経理業務でした。コロナ禍でも郵送物は変わらず、給与計算が止まるわけではないなかで、総務・経理業務の在り方を考えていました。
そのようななか、お客様で総務・経理担当者が退職されたため、振込代行をお願いできないかというご相談をいただきました。当時、コロナ禍でインターネットバンキングが金融機関の窓口に行かなくてもよいということで、一気に普及しだしました。それ以前は、総務・経理担当者が記帳や振り込みなどのために、午前の時間を使って銀行に行くという場面が多く見られていました。それが、インターネットバンキングにすることで、ボタンひとつで記帳もしなくてもいいとなると、総務・経理担当者の方の時間が空きます。
また、コロナ禍や働き方改革など、社会情勢がめまぐるしく変化するなかで、総務・経理業務は高度化しています。それなのに、中小企業の総務・経理担当者の方々は日々のルーティン業務に忙殺されているのではないか。優秀な総務・経理担当者の力になりたい。これがこの「トトノエ」ができた背景です。
「トトノエ」は、よくあるアウトソーシングのように、総務・経理担当者の代わりにコストカットするという発想ではなく、総務・経理担当者がコロナ禍でも在宅勤務ができたり、産休・育休が取りやすくなったり、急なご退職などに対応できるよう当社がサポートし、空いた時間を資金繰り表の作成や働き方改革に関する補助金や助成金の申請など、コア業務や新しい業務に専念して、より働きやすく、経営者の求めるものに対応する時間を確保することを目的にしています。