左から日本M&Aセンター 木島龍哉氏、税理士法人北海道みらい 大久保昌宣氏、園田直之氏、日本M&Aセンター 奥野秀夫氏
税理士法人北海道みらい(北海道旭川市)は、旭川市の2つの会計事務所が4年前に合併して誕生した。代表社員の園田直之氏は、自身が勤務していた事務所を前所長から承継した経験を持ち、同じく代表社員の大久保昌宣氏は、独立前の事務所でM&A事業の中心人物として活躍した経歴を持つ。合併後はそれらの経験を強みに、旭川地域におけるM&A推進の旗振り役として着実に実績を積み重ねている。両氏と、同社の事業承継事業をサポートする株式会社日本M&Aセンター執行役員の奥野秀夫氏、同札幌営業所長の木島龍哉氏に、日本で最も深刻な後継者不足に悩む北海道の事業承継支援の実際について伺った。
想いを同じくする2事務所が合併して誕生
―― 本日は、旭川市にある税理士法人北海道みらいの園田直之先生と大久保昌宣先生、株式会社日本M&Aセンターのコンサルタント戦略営業部の奥野秀夫部長、同札幌営業所の木島龍哉所長にお話を伺います。
まず園田先生に、事務所の沿革についてお聞きします。
園田 当法人の設立は平成25年1月4日です。その前年に、私は勤めていた橋本宗敏税理士事務所の所長の橋本から、高齢のため事務所を任せたいと言われて事業を引き継ぎました。大久保も同じ平成24年に独立開業しました。
大久保とは税理士会などを通じて、以前から知り合いでした。事業戦略の方向性や今後の展望に対する考えも一致していました。そこで、同じ想いを持つ2つの事務所が一緒になることでより高いスキルを持つことを目指し、税理士法人を設立したという経緯です。
当初の名称は税理士法人橋本会計でしたが、橋本が亡くなったこともあり、平成27年7月に「税理士法人北海道みらい」に変更しました。社名変更に当たっては、大久保と案を出し合い、スタッフの意見も聞いて決定しました。この名称には、「北海道の明るい未来」を切り拓こうという想いが込められています。
―― 地域に根差し、顧問先の将来を見据えつつ支援しようという姿勢が分かる名称です。平仮名の「みらい」にしたのはなぜでしょうか。