税理士法人スバル合同会計 代表社員 税理士 垣本 栄一
東京事務所 所長 税理士 秋田谷紘平
税理士法人スバル合同会計(本部:東京都千代田区)は、業界で深刻な問題となっている後継者不在に悩む会計事務所を救うべく、全国各地の事務所を次々と経営統合することで規模を拡大してきた。今年で創業30年を迎え、社員数200名超、国内12拠点を擁する日本有数の税理士法人に成長している。その成長の根底にあるのは、創業者の垣本栄一氏が競争の激しい会計業界を生き延びるために打ち出してきた数々の戦略である。その「スバル100年の計」の一環として、秋葉原駅近くに自社ビルが竣成。今後は関東、そして全国へとさらなる拠点拡大を目指す。今回の取材では、その成長戦略の詳細について、垣本氏と東京事務所所長の秋田谷紘平氏にお話を伺った。〔写真は東京本部にあるバーカウンターに向かう垣本代表(右)と秋田谷所長(左)。撮影 澁谷哲之〕
創業30年で全国規模のグループに成長
―― 税理士法人スバル合同会計は、所員数210名、東京事務所(本部)をはじめ全国に12拠点を展開する、日本有数の大型会計事務所です。このたび、東京事務所の新社屋として7階建ての自社ビルが、千代田区・秋葉原駅近くの一等地に完成しました。
そこで本日は、コロナ禍で守りに入る事務所が多いなか、新社屋の建設に至った経緯と背景、そしてスケールメリットを生かして成長を続けるスバル合同会計の経営戦略について、グループ代表の垣本栄一先生と、東京事務所所長の秋田谷紘平先生にお話を伺います。
まずは創業者の垣本先生から、貴社のここまでの足跡をお話しいただけますか。
垣本 スバル合同会計の出発点は、平成5年に開業した私の個人事務所(垣本栄一税理士事務所)になります。その後、開業前に勤めていた税理士事務所の所長先生(岐村 仁氏)がご病気になり、恩返しの想いから顧問先と職員の一部をお引き受けし、平成14年7月に部分合併しました。これに伴い事務所名も一新し、スバル合同会計が誕生しました。
当時、私の事務所は職員10名ほどの小さな所帯でしたが、一気に50名規模になり、身の引き締まる思いでスバル合同会計を立ち上げたことを思い出します。この大所帯の運営をなんとか軌道に乗せるべく、私自身も事務所の発展に向けて研鑽を積みました。
そして平成18年、秋田谷が税理士試験に合格したのを機に、法人化しました。ですから、税理士法人スバル合同会計としては今年(令和5年)、17期目に入ったところです。