昨年80周年を迎えたセイコーエプソングループ。同グループは会計専用機時代から会計システムを提供するなど、税理士業界とは長年密接な関係にある。同グループは環境問題への取り組みに早くから積極的で、SDGs採択の7年前である2008年に、カーボンマイナスなどの先駆的な目標を掲げた「環境ビジョン2050」を目標として掲げている。グループ企業のひとつであるエプソン販売株式会社(東京都新宿区)は、このビジョンの実現に向けて、会計事務所や中小企業を対象とした取り組みを積極的に推進している。本稿ではエプソン販売の販売推進本部DX推進部グリーンモデル推進部長の子田吉之氏(写真中央)、同部グリーンモデル推進課長の柴崎 崇氏(写真右)、AC MD課 企画課長の勝俣剛志氏(写真左)に、セイコーエプソングループの環境への取り組み、会計事務所との連携の意義についてお話を伺った。(写真 市川法子)
創業から続くエプソンの環境への取り組み
―― 近年では環境を破壊してまで利益や利便性を求めるのではなく、環境に配慮した持続可能な社会を実現しなければならないという意識が高まっています。
セイコーエプソングループは老舗の会計ソフトメーカーであり、税理士業界とは長年緊密な関係を築いてきました。一方で、同グループは第3回日経SDGs経営大賞環境価値賞を受賞するなど、環境に配慮し、持続可能な社会の実現に力を入れている国内有数の企業という側面があります。
今回は、エプソン販売株式会社販売推進本部DX推進部の子田吉之部長と柴崎 崇課長、そしてAC MD課の勝俣剛志課長に、セイコーエプソングループの取り組みについてお伺いします。
まずはグループ全体として、環境の問題にどのように取り組んでいるのかお聞かせください。
子田 セイコーエプソングループは、諏訪湖のほとりの時計工場としてスタートした企業グループです。創業者は「諏訪湖を汚してはいけない」という強い思いを持っていまして、当初から「地球を友に」という理念を大切にしてきました。
現在ではさまざまな企業が環境への取り組みを発表していますが、セイコーエプソングループでは多くの企業に先駆け、2008年に、「環境ビジョン2050」を発表。2021年の改訂で、カーボンマイナスなどの目標を掲げることで、地下資源消費ゼロを達成し、持続可能で心豊かな社会を実現していきます。