税理士法人大樹 CFO 情報企画部部長 村平 進
株式会社カムロ 代表取締役 安藤武司
株式会社日本M&Aセンター 提携統括部コンサルタント戦略営業部部長 伊藤泰之

税理士法人大樹は、愛知県一宮市と名古屋市に拠点を構える平成8年開業の会計事務所である。経営理念に顧客とスタッフ、地域社会の「しあわせ」を掲げ、顧問先の多様なニーズに応える形でサービスラインアップを拡充し続けている。そのひとつに、同社が10年前から株式会社日本M&Aセンターと協業して推進している、顧問先企業のM&A支援がある。近年は、事業承継だけでなく成長戦略としてのM&Aも、積極的に提案しているという。そこで本記事では、税理士法人大樹CFOで情報企画部部長の村平 進氏(写真右)、その顧問先で3年前にM&Aで会社を譲渡した株式会社カムロ代表取締役の安藤武司氏(同左)、このM&Aの仲介を担当した日本M&Aセンター提携統括部コンサルタント戦略営業部部長の伊藤泰之氏(同中央)に、M&Aの提案から成約に至るまでの経緯や思い、それぞれが得られるメリットなどについて、お話を伺った。(撮影 市川法子)

「しあわせ」の実現に注力する会計事務所

―― 会計事務所とM&A仲介会社の協業による顧問先企業のM&A成功事例について、実際に関わった3社それぞれの思いや具体的な取り組み、果たした役割などをお聞きしたいと思います。
本日お集まりいただいたのは、M&Aによって会社を譲渡された株式会社カムロ代表取締役の安藤武司氏、同社の税務顧問でM&Aを提案された税理士法人大樹CFOで情報企画部部長の村平 進氏、このM&Aの仲介を担当された株式会社日本M&Aセンター提携統括部コンサルタント戦略営業部部長の伊藤泰之氏です。
お三方には、M&Aの提案から成約に至るまでの経緯やその後の状況、会計事務所がM&Aを支援することのメリットなどについて語り合っていただきます。

今回も2023年1月号と同様に、弊誌の通常のインタビューとは趣向を変えて、日本M&Aセンターの伊藤部長に進行役を務めていただきたいと思います。それでは伊藤部長、お願いします。

伊藤 はじめに、今回取り上げるM&A事例の概要を簡単にご紹介します。税理士法人大樹様と当社の仲介によって、愛知県で不動産業や建設業を営む株式会社カムロ様が、三重県に本社を置き土木・建築など幅広い事業を展開するサンエイホールディングス株式会社様の傘下に入ったのは、令和元年12月のことです。それから3年が経過した今、安藤社長と村平CFOのお二人には、このM&Aを振り返っていただきながら、忌憚のないご意見を伺いたいと思います。
まずは村平CFOから、税理士法人大樹様の概要について紹介していただけますか。

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