左から渡邉 敬氏、櫻田昌人氏、酒井篤司氏、堤 辰之介氏

中央会計税理士法人 主査 堤辰之介
株式会社Ja-BIG岡山 未来会計コーディネーター 櫻田昌人
株式会社ヴィジョン・ナビゲート MAS監査担当者 渡邉 敬
株式会社マネジメントパートナーズ 代表取締役社長 酒井篤司

経営支援コンサルティングファームの株式会社マネジメントパートナーズが展開する会員制サービス「MPS-OJTクラブ」は、会計事務所が顧問先企業の経営支援や事業再生支援を行うために必要なノウハウ、スキルを提供している。事業性評価など金融機関との連携や資金調達支援につながる手法を現場で学べるため、会員事務所を順調に増やしている。今回は、同社の代表取締役社長の酒井篤司氏と、同クラブに参加している3つの事務所の若手スタッフに、それぞれの具体的な取り組みと成果を中心に伺った。

金融機関との「協業」による中小企業支援を推進

―― 本日は、株式会社マネジメントパートナーズ(以下、MPS)の代表取締役である酒井篤司社長と、同社が主宰する「MPS-OJTクラブ」の会員のなかから、新潟県の中央会計税理士法人の堤 辰之介さん、岡山県の株式会社Ja-BIG岡山の櫻田昌人さん、福島県の株式会社ヴィジョン・ナビゲートの渡邉敬さんのお三方に、それぞれの取り組みや事業再生案件の成功事例などについてお話を伺います。
前回(2016年11月号)の取材でもお聞きしましたが、まずは酒井社長に、MPS-OJTクラブ設立の経緯について、あらためて伺います。

酒井 MPS-OJTクラブの設立は平成27年8月です。MPSはその5年前に、窮状に陥った経営者をひとりでも多く助けたいという思いから、中小企業診断士や会計士、税理士などの専門家とともに立ち上げたコンサルティング会社です。
当初は「Save the suicide!」(経済自殺をなくせ!)を社是に掲げ、経営者を守るために債権者である金融機関と「対決」する姿勢を前面に打ち出していました。
しかし、中小企業の事業再生や経営改善に取り組むなかで、金融機関と敵対するのではなく、「対話」により支援を獲得することが重要だと気付き、協調路線に舵を切りました。
金融機関や中小企業再生支援協議会との仕事を通じてスキルやノウハウを蓄積するうちに、金融機関と協調して顧問先の中小企業を支援したいと考える会計事務所が多いことも分かりました。そこで、会計事務所と金融機関、MPSの三者が「協業」する形で中小企業の経営支援をしていこうと考え、MPS-OJTクラブを立ち上げたのです。
提供するサービスは大きく2つに分かれます。ひとつは勉強会やセミナーなどを通じて、事業再生や経営改善のノウハウ、スキルを学んでいただきます。もうひとつは、実際の事業再生や経営改善の現場で、当社のコンサルタントと一緒に学んだことを実践していただきます。

こちらは 実務経営研究会会員 用記事です
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