上月税理士事務所 代表税理士 上月和彦

「シンプルBSC」とは、日本大学経済学部教授の藤野雅史氏、株式会社若山経営(青森県青森市)代表取締役社長の若山恵佐雄氏、株式会社RE−経営(熊本県熊本市)代表取締役の嶋田利広氏による、「バランスト・スコアカード(BSC)」や「SWOT分析」を組み合わせた経営改善の仕組みである。弊誌でも本年8月号でこのお三方に詳しく取材している。上月税理士事務所(兵庫県神戸市)代表税理士の上月和彦氏(写真)は「シンプルBSC」の取り組みに共感し、約2年前から顧問先の経営改善に役立てている。上月氏は開業直後から経営支援に特化し、計数マネジメントやビジネス計数塾など、経営者や経営幹部向けの指導を行ってきた中小企業支援の専門家だ。今回の取材では、上月氏に「シンプルBSC」による経営改善の支援や、その取り組みに賛同した思いなどを伺った。(写真撮影 市川法子)

得意分野をつくるために経営支援の道へ

―― 本日は、上月税理士事務所の代表税理士である上月和彦先生にお話を伺います。
まずは、税理士になられたきっかけをお聞かせください。

上月 子どもの頃は父親の職業である大工に憧れていましたが、日本建築の需要が徐々に減ってきていることから、好きな仕事に就くよう父から背中を押されました。当時はまだ税理士という選択肢はありませんでしたが、就職後に友人から、簿記1級が税理士試験の受験資格になると聞いて、それが税理士を目指すきっかけになりました。
その後、税理士事務所で働きながら試験合格を目指し、時間はかかりましたが40代で合格しました。

―― 社会人になってからの挑戦は、ご苦労も多かったと思います。

上月 4科目までは30代で合格しましたが、最後の税法の1科目に6年かかってしまい、最終的には大学院を修了しました。あきらめの悪い性格だと自分でも思いますが、今はそれが私の唯一の長所だと思っています。

―― 開業後、事務所ではどのようなことに力を入れていますか。

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