税理士は多忙な仕事である。開業税理士ともなれば、関与先の支援や職員のサポートなどで忙殺され、家庭がおろそかになる場合も少なくない。その一方で、近年では働き方を工夫し、仕事とプライベートを見事に両立させている若手税理士もいる。本稿では、ワークライフバランスを実現している若手税理士として、脇田弥輝氏(写真左)と佐野伸太郎氏(同右)にインタビューした。脇田氏は、専業主婦から税理士資格を取得し、現在は通常の税理士業務のほか、大学院非常勤講師や各種会計系の雑誌やサイトで執筆やセミナー講演などもこなしている。佐野氏は、民間企業から税理士への転向を決意して資格を取得し、税務だけでなくコンサルティングやコーチングにも取り組んでいる。いずれも東京都杉並区に個人事務所を開業し、子育てをしながら税理士業に前向きに取り組んでいるお二人に、育児と受験・仕事との両立、その考え方、取り組みについて伺った。〔撮影地 Yonchome Cafe(東京都杉並区)、撮影 市川法子〕

東京・杉並で開業税理士として地域の顧客を支援

―― 本日は、育児と仕事を両立させながら活躍されているママ税理士とパパ税理士の、脇田弥輝先生と佐野伸太郎先生にお話を伺います。家族との日々の生活を大事にしつつ、事務所経営だけでなく会務やセミナー講演、顧客の経営支援などを精力的にこなされているお二方に、その成功の秘訣(ひけつ)をお聞きしたいと思います。
まずは、自己紹介を兼ねて現況をお聞かせいただけますか。脇田先生からお願いします。

脇田 私は杉並区で自宅開業し、現在ひとりで税理士事務所を経営しています。開業して6年になりますが、おかげさまで顧問先様もある程度増え、安定してきています。
本業の税務のほかに、セミナー講師などもしているのですが、最近はインボイス制度や改正電子帳簿保存法に関するセミナーのご依頼が多く、それらの勉強に明け暮れています。
子供は二人いますが、もう大学生と高校生で手がかからなくなってきたので、今は本業と勉強に忙殺される日々を送っています。

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