佐藤光生税理士事務所 所長 税理士 佐藤光生

60年以上の歴史を誇る老舗会計事務所、佐藤光生税理士事務所(宮城県仙台市)。「お客様が気軽に相談できるパートナー」をモットーに、税務会計のみならず、中小企業の経営支援にも力を注いできた。所長の佐藤光生氏(写真)は、日本税理士会連合会やミロク会計人会において長年にわたり数多くの役職を歴任するなど、税理士業界および地域経済の発展にも大きく貢献してきた。今年(令和4年)10月に開催予定のミロク会計人会の大会「第46回全国統一研修会 いわて盛岡大会」においては、大会準備委員長も務めている。今回の取材では、佐藤氏に事務所の歴史を振り返っていただきつつ、地域密着型会計事務所の経営戦略、税理士業界の発展に向けた取り組みについて伺った。(撮影 市川法子)

創業63年を迎える地域密着型会計事務所

―― 本日は、佐藤光生税理士事務所所長の佐藤光生先生にお話を伺います。同事務所は創業60年を超える、宮城県仙台市の老舗会計事務所です。
今回の取材では、2代目所長である佐藤先生に、地域で長く愛されてきた事務所の歴史や、経営のコツなどについてお聞きしたいと思います。
はじめに、貴事務所の成り立ちからお話しいただけますか。

佐藤 当事務所は、私の父である佐藤正雄が昭和34年に、それまで勤めていた税務署を辞めて独立開業したのがスタートになります。父は、陸軍士官学校の最終期にあたる61期生でした。終戦後、税務署の大量募集に応募して職員となり、働きながら勉強して10年で税理士の資格を取って独立しました。
税務署では法人を担当していたものの、税理士という職業がそれほど認知されていなかった時代で、開業当初は食べていくのがやっとだったそうです。しかし、税務署の元同僚の人たちから紹介してもらったお客様を大事にしながら、少しずつ新規のご紹介を増やしていったと聞いています。
後に、元同僚の人たちが税理士として独立すると、父は以前応援してくれた恩返しにと、かつて紹介してもらったお客様を逆に紹介したりすることもあったそうです。食べられない苦労を知っていたからでしょう。

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