弥生株式会社 代表取締役 社長執行役員 岡本浩一郎

弥生株式会社(東京都千代田区)は、会計ソフトベンダーとして、令和5年10月からスタートするインボイス制度、令和4年1月に施行され、令和6年1月に義務化される改正電子帳簿保存法に対応する取り組みを進めている。その一環として、同社の代表取締役を務める岡本浩一郎氏(写真)は、令和2年の発足当初からデジタルインボイス推進協議会(EIPA)の代表幹事を務めている。EIPAは、業務システムベンダーが垣根を越えて連携し、デジタル庁(日本におけるPeppol Authority)が主体となって進めるデジタルインボイスの標準仕様の普及・定着等に向けた取り組みに対し、民間の立場から支援と協力をする組織である。そんな岡本氏が会計業界に向けて訴えているのは、紙の証憑類があることを前提とした従来型のバックオフィス業務の「電子化」ではなく、中小企業の業務を圧倒的に効率化させる「デジタル化」を推進することの重要性である。今回の取材では岡本氏に、インボイス制度・改正電子帳簿保存法を取り巻く状況や課題、会計事務所が業務のデジタル化に取り組むことの意義について伺った。(撮影 市川法子)

会計事務所のニーズに丁寧に応える弥生

―― 本日は、弥生株式会社の代表取締役 社長執行役員である岡本浩一郎氏にお話を伺います。弊誌へのご登場は、2021年8月号以来となります。前回のインタビュー記事でも触れられていますが、岡本社長は、来年10月からスタートするインボイス制度に対応するために設立された、デジタルインボイス推進協議会(以下、EIPA)の代表幹事も務めていらっしゃいます。
そこで今回の取材では、このインボイス制度と、令和6年1月から義務化される改正電子帳簿保存法(以下、電帳法)のトピックを中心にお話しいただきたいと思います。
まずは、2021年8月号で取材した、貴社の「記帳代行支援サービス」の近況についてお聞かせください。

こちらは 実務経営研究会会員 用記事です
すべての記事が読める「実務経営研究会会員(有料)」へご登録いただくと続きをご覧いただけます。