日本大学経済学部 教授 藤野 雅史
株式会社若山経営 代表取締役社長 税理士 若山恵佐雄
株式会社RE-経営 代表取締役 嶋田 利広

ここ数年、長引く不況とコロナ禍という時代背景も相まって、MAS業務に取り組む会計事務所が増加傾向にある。しかし、経営分析や数値上の予実チェックはできても、業績改善の具体策まで誘導できていないのが現状だという。そこで今回、経営会計・MAS業務の専門家として、日本大学経済学部教授の藤野雅史氏(写真中央)、株式会社若山経営(青森県青森市)代表取締役社長の若山恵佐雄氏(同左)、株式会社RE-経営(熊本県熊本市)代表取締役の嶋田利広氏(同右)のお三方に、新しいMASの考え方や取り組み方について語っていただいた。ポイントは、企業経営者と会計事務所担当者との対話で、的を絞った質問により経営者から経営改善のアイデアを引き出していくことである。そのためのツールとして、「バランスト・スコアカード(BSC)」と「SWOT分析」というフレームワークを取り上げ、この2つを組み合わせることでMASがどう生まれ変わるかについてお話を伺った。(写真撮影 市川法子)

MAS業務を成功に導く2つのツール

―― 会計事務所の付加価値業務のひとつとして、MAS業務が挙げられます。近年、顧問先の中小企業の成長を支援すべく、MAS業務に取り組む会計事務所は増加傾向にあります。ただ、思うように成果が上がらないという声も多いようです。
そこで本日は、MAS業務を成功させるためのツールとして会計人の関心を集めている、「バランスト・スコアカード(以下、BSC)」と「SWOT分析」について、3人の専門家の方々に、鼎談形式でお話しいただきます。

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