C&Aグループ/株式会社C&A 代表取締役 高濱 亮氏
株式会社C&Aは会計事務所を母体としたC&Aグループのコンサルティング会社として地元企業の経営支援を担っている。代表の高濱 亮氏は父である高濱三喜夫氏が創業した同社を引き継ぎ、経営計画を基軸に事業承継や事業再生まで手掛けている。全ては経営理念にも掲げている「中小企業のホームドクター」として、社員同士・お客様・地域社会との共生(ともいき)を実現するために。経営者の主体性を育み、前向きな変化を生み出すことに注力している同社の取り組みについて高濱氏にお聞きした。
── 事務所の特徴と力を入れている業務についてお聞かせください。
高濱 株式会社C&Aは会計事務所を母体としたコンサルティング会社です。平成11年に税理士である私の父が立ち上げた会社で、会計をベースにした経営支援を主な業務として行っています。私は平成17年に入社しました。その後、平成28年に父から代表を引き継ぎ、現在に至ります。
会計事務所の仕事は黒字企業の節税提案が主な業務ですが、日本全体で赤字企業が増えています。父は過去の結果である決算や申告業務にどれだけ力を入れても黒字にはならないという問題意識を持っていました。そこで、未来の結果をつくるためには経営計画が必要だという思いから、平成11年から経営計画業務に取り組みました。父は経営コンサルタントの石原秀登さんが書かれた「事前決算経営─わが社の未来像を設計する」(税務研究会)という書籍を読んで、戦略会計STRACをベースとした計画作成や予実管理の手法を土台に取り組んだそうです。
最初は手書きから始まり、それをエクセルにして支援していました。しかし、エクセルだと損益計算書は作成できますが、貸借対照表とキャッシュフロー計算書までは作成できないという課題がありました。MAPシステムのいいところは精緻な資金繰りシミュレーションができるところだと感じています。そこで2000年にMAP経営シミュレーションシステム(MAPシステム)を導入しました。そこから経営計画がわれわれの経営支援業務のひとつの柱となっています。
経営計画以外にも、事業承継支援と後継者支援に力を入れています。経営計画と事業承継は切っても切れない関係です。後継者が今後どんな経営を行っていきたいのかを見える化するために、計画を一緒に立て、そこに付随した事業承継計画も一緒にサポートしています。
また事業再生や経営改善にも力を入れています。会社をいかに立て直していくのか、赤字を黒字化して、資金をどのように回していくのかをサポートしています。