エクセライク会計事務所 所長 公認会計士・税理士 伊藤 温志
エクセライク株式会社 代表取締役 CTO 森 健太郎

エクセライク会計事務所(東京都豊島区)は「破格の顧問料で高い収益性を維持する」というビジョンを掲げ、独自の運営手法で注目を集める会計事務所だ。同事務所で税務を担当する職員は、1人当たり150社もの顧問先を担当しているという。これは従来の会計事務所の手法では、実現不可能な数字であることはいうまでもない。これほどの生産性を実現可能にしたのは、テクノロジーを徹底的に活用した業務の効率化にある。特に自社で開発している会計システム「エクセライク会計」が、その根幹だ。エクセライク会計事務所は、この「エクセライク会計」を他の会計事務所にも積極的に販売するために開発してきたという。ところが、現在はその方針を一転させ、顧客獲得数が年間1000件に達しようかという驚異的なペースで、会計事務所自体を成長させている。なぜ、このような方針の変化があったのだろうか。本稿では、エクセライク会計事務所の伊藤温志氏(写真左)とエクセライク株式会社の森 健太郎氏(同右)に、エクセライク会計事務所の直近の取り組みについてお話を伺った。(写真 石川 純)

「エクセライク会計」の販売過程で得た教訓

―― 東京・池袋を拠点とするエクセライク会計事務所は、高い生産性を誇る独自の運営手法を採用していることで知られています。弊誌では、新型コロナウイルスが世の中に大きな影響を与える直前、2019年10月号で同事務所の取材をしました。当時の取材で特に焦点を当てたのが、エクセライク会計事務所が独自に開発した自社システム「エクセライク会計」です。
同事務所では「エクセライク会計」の利用を中心に、徹底した業務の効率化を実現しており、職員1人で150社を担当するという驚異的な効率性を実現していました。さらに、コロナ禍に突入すると同時に、ほとんどの職員を在宅ワークにスムーズに移行することにも成功しました。これはクラウド化された業務管理システムを自社開発してきた成果です。
本日はエクセライク会計事務所所長の伊藤温志氏と、グループ会社のエクセライク株式会社代表取締役CTOの森 健太郎氏に、2019年以降の取り組みを中心にお話を伺いたいと思います。早速ですが、前回の取材時からどのような変化があったのかお聞かせいただけますか。

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