事業を起こす方の支えとなるために「財務の不安を解消する経営計画の活用法」
嶋賢治税理士事務所 代表税理士/株式会社嶋会計センター 所長 嶋 賢治氏
地元長崎で40年間経営者を支援している嶋賢治税理士事務所/株式会社嶋会計センター。同事務所が特に力を入れているのが新規開業支援である。新規開業のお客様に限定し、記帳から決算、さらに経営計画まで含めた総合サービスを1年間無料で提供している。新規開業する経営者にとっては今後の収入が未知数ななか、経費だけが先行して発生することを抑えられ、安心して経営に専念できるサービスである。新規開業で不安の多い経営者の財務の不安を解決し、攻めの経営に転じられるサービスの中核である「経営計画」の活用方法についてお話を伺った。
新規開業の顧客に1年間総合サービスを無料で提供する「新規開業支援」
── 事務所の変遷と特徴についてお聞かせください。
嶋 当事務所は1980年10月に嶋賢治税理士事務所として開業しました。その後、1986年11月に「納税者が主人公」「経営者の羅針盤」「地域社会への貢献」という3つの経営理念を掲げ、嶋会計センターを設立しました。税理士事務所は41年目、嶋会計センターは35年目を迎えました。
現在は新規開業のお客様に限定して、記帳から決算、さらに経営計画まで含めた総合サービスを1年間無料で提供する「新規開業支援」に力を入れています。
新規開業の場合、この先事業が軌道に乗るのか、資金繰りは大丈夫か、売上に対してどれくらい経費がかかるのかなど、経営者にとっては常に不安がつきものです。
特にコロナ禍の今は、開業しても1年以上続けられるか見通しが立てにくい状況です。そのようななかでもしっかりと1年間の経営計画を立てることで、事業が続けられるという見通しと明確な目標を持っていただくことで、2年、5年、10年と営業年数を伸ばしていける会社づくりのお手伝いをしています。
個人事業がほとんどですが、なかには分社化に伴う新設法人というお客様もいます。当事務所のサービスを受けていただき、晴れて1年後の決算を迎えたとき、お互いが納得できる料金で顧問契約を結んでいただいています。お客様に最初の1年間は税務の手数料を気にせず経営に安心して専念いただきたいという思いから、この支援を行っています。
われわれとしても、そのお客様にどれくらいの工数がかかるか見極める1年となっています。2年目に料金やサービスに不満があれば、契約いただかなくて結構ですと事前にお伝えしています。そのため、われわれもきちんとしたサービスを提供しないと契約していただけませんので、無料だからといって手を抜かずに全力で支援しています。