税理士法人コスモス 代表社員 税理士 鈴木成美

前回は、コスモスにおける意識改革の取り組みについて紹介しました。この記事をお読みいただければ、コスモスの意識改革の取り組みが最初から何もかもうまくいっていたわけではなく、試行錯誤を重ねることで成果を上げられるようになったことがお分かりいただけたと思います。
事務所に新しい仕組みを導入しようとしたとき、それが何のトラブルもなくすんなり機能することはほとんどありません。多かれ少なかれ何らかの問題が起き、期待した成果が上げられないこともあります。そのとき、すぐに諦めるのではなく、状況を注意深く見て仕組みを改善していくことが大切です。
今回も引き続き、コスモスにおける意識改革の取り組みと、重ねてきた試行錯誤について解説します。

意識改革を加速させるための工夫

成果配分の調整

コスモスが成果給制度を導入したのは、2003年に税理士法人を設立したときです。当初は職員の売上の半分(成果配分比率50%)を給与にするという基準でスタートしました。売上の多い人は、当然お給料も高くなるという考え方が基本にあります。
その後2〜3年してから、売上の50%を給与として配分することは基準としつつも、40%から60%まで20%の幅をもたせて評価をするようにしました。これは、仕事の質が高くても低くても一律に同じ配分にしていた結果、質よりも量に走る人が出てきたからでした。また、簡単な仕事も難易度の高い仕事も同じ配分では簡単な仕事ばかり選ばれてしまいますので、難易度の高い仕事をこなしたときは評価し、高い配分をするようにしました。

なお、この時点では、コスモスの成果給制度の評価基準は売上が全てでした。私は、売上が多い=技術的な能力が高い人は、人の上に立つこともできて、人の面倒を見て育てられるだろうと思っていました。技術的な能力があれば、後輩に範を示すことができますし、仕事ぶりをチェックして、成長を促せるものだろうと考えていたのです。つまり、仕事ができる人は、人間力(リーダーシップ)も発揮できるという考え方だったわけです。

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