チャンネル登録者数を追い求めず、動画販売で単月800万円超を売り上げるマネジメントオフィスいまむらの取り組み
株式会社マネジメントオフィスいまむら 代表取締役 中小企業診断士 今村敦剛
株式会社マネジメントオフィスいまむら(東京都中央区、神戸市東灘区)は、中小企業診断士の今村敦剛氏(写真)が2017年に創業した個人事務所をルーツとするコンサルティング企業である。経営革新等支援機関にも認定されている同社は、これまで目標管理や補助金支援に取り組みながら顧客の支援を続けてきた。しかし、令和2年度には売上の過半数を占めるなど同社の中核であったコンサルティング事業の比重が、本年になって低下しているという。同社の代表である今村氏によると、令和3年の上半期におけるコンサルティング事業の売上は、全体の24%にとどまり、その代替として急激に伸びているのがネット関連の事業だ。特に「中小企業診断士YouTuber」としての発信を起点とした動画関連の売上が急増しており、令和3年4月のみで売上は800万円を突破。今回の取材では、株式会社マネジメントオフィスいまむらの今村代表に、会計事務所や士業事務所が動画マーケティングに取り組む意義についてお話を伺った。
通信業界から中小企業診断士として独立
―― 株式会社マネジメントオフィスいまむらは、中小企業診断士である今村敦剛先生によって運営されています。中小企業診断士として経営革新等支援機関にも認定されている今村先生は、主に経営コンサルティングを事業の中心として展開されました。
しかし、直近ではその事業構造が大きく変化し、動画マーケティングを中心に活動していると伺っています。特に注目すべきはYouTubeでの発信活動です。
本日はまだ多くの士業にとって未知の領域ともいえる、動画の発信についてお話を伺います。
まずは今村先生の足跡をお聞かせください。
今村 私は大分県に生まれたのですが、地方での生活に退屈し、刺激を求めて神戸の大学へ進学しました。大学卒業後の平成9年には、通信事業が分割される直前のNTTへ入社しました。
実はNTTには縁故枠で採用されたのですが、その負い目から社内に居心地の悪さを感じるようになってしまいました。
そこで、自分のキャリアを真剣に考え直し、入社から3年でNTTを辞め、他の通信会社で営業として働きました。ですが、私はそのうち通信業界での仕事に疑問を持つようになってしまいました。
―― どのような点が気になったのでしょうか。