中小企業DX推進研究会会長の山口高志氏(右)と副会長の笹原佳嗣氏(左)
中小企業DX推進研究会は、令和2年8月に設立された、大型士業グループのセブンセンスグループを母体とする組織である。主な会員である会計事務所による、顧問先中小企業の「DX(デジタルトランスフォーメーション)」を支援する活動を展開している。コロナ禍により働き方の変革が求められるなか、中小企業や会計事務所のDXの実現は喫緊の課題といえる。そこで、同研究会では業界のIT化を牽引してきたセブンセンスグループのノウハウを体系化し、パートナー企業と連携しながらさまざまなツールやサービスを会員事務所に提供している。本稿では、同研究会会長の山口高志氏、副会長の笹原佳嗣氏に、設立の経緯や活動内容、今後の方針などについてお話を伺った。(写真撮影 市川法子)
ITに強い士業グループのDXノウハウを体系化
―― 本日は、中小企業DX推進研究会会長の山口高志氏と、副会長の笹原佳嗣氏にお話を伺います。
同研究会を運営するセブンセンスマーケティング株式会社は、全国に拠点を展開する大型会計事務所グループであるセブンセンスグループの一員です。同グループの中核をなすセブンセンス税理士法人は、業界でも突出してITに強い会計事務所として知られています。その強みを生かして、十数年前からペーパーレス化や業務効率化による生産性の向上、テレワーク体制の構築を進めてきました。
中小企業DX推進研究会は、現在は「DX(デジタルトランスフォーメーション)」と呼ばれるこれらの取り組みを通じて得られたノウハウを体系化し、会計事務所を中心とする会員に提供するための場として、昨年8月に設立されたとお聞きしています。
今回の取材では、同研究会の設立の経緯や活動内容、会員事務所が得られるさまざまなメリットなどについて伺いたいと思います。
まずは、お二人のこれまでの経歴からお聞かせください。山口会長からお願いします。