フリー株式会社
2024年11月1日からフリーランス新法が施行される。近年、個人で働くフリーランスが増加する一方で、不当な契約やトラブルが問題視されていた。このため、新法では発注者に「契約条件を書面で提供する」「60日以内に報酬を支払う」などの遵守事項が義務付けられている。施行まで残り1カ月を切った今、フリーランスと企業の双方で正しい理解と準備が必要である。
こうした状況を受け、フリー株式会社(東京都品川区。以下「freee」)は、9月25日に報道機関向けのオンラインセミナーを開催した。
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会の代表理事・平田麻莉氏が法律の概要や具体的な規制について解説。
その後、freeeの政府渉外マネージャー・高橋 歩氏が、発注者視点での下請法やフリーランス新法のポイント、認知度や準備状況に関する調査結果を発表。調査には個人事業主448人と法人経営者176人、合計624名が回答。結果から、法人では約6割が新法を認知している一方、個人事業主では5割弱にとどまっていることが明らかになった。多くの法人が新法の取引フローに不安を抱え、個人事業主も取引先である法人の理解度に不安を感じている現状が浮き彫りになった。
同社の業務委託管理事業部長・高澤真之介氏は、フリーランスと法人の双方に求められる対応と課題について解説。特に、新法への対応には契約書の作成・締結や業務委託管理の一元化が課題として挙げられる。この点に関して、freeeはフリーランス新法に対応するサービスを提供。
「freee業務委託管理」と電子契約サービス「freeeサイン」を連携させ、発注・請求管理やタレントマネジメントなど、フリーランスとの取引に必要な業務を一元管理できるようなった。「freee業務委託管理」は、発注者がフリーランスと取引する際の業務管理を簡単に行えるよう設計されている。
今回の連携により、freee業務委託管理上に登録されたフリーランスの契約内容をワンクリックで「freeeサイン」に移行し、契約内容や締結日を即座に確認できる機能が追加された。これにより、法制度に対応した書面の交付や請求書の回収漏れ防止、就業環境の整備など、フリーランス情報の一元管理が可能になった。
フリーランス新法の施行により、発注や請求管理に関する法律対応がさらに複雑化すると予想される。高澤氏は、フリーランスと企業が新法に適切に対応し、円滑な取引を維持するために、freeeのサービスが役立つと述べた。
freeeでは、今後も最新の法令に対応し、安心して利用できるサービスの提供を続けていく予定である。
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