株式会社日本M&Aセンター

株式会社日本M&Aセンター(東京都千代田区)は、3月18日にスペインのマドリードで、日本M&A協会の理事会員会計事務所が参加する国際会議を開催した。
日本M&Aセンターの国際会議は、理事会員がビジョンを共有し、M&A業務や会計事務所経営について考える場として開催されている。1994年の第1回開催以降、東日本大震災およびコロナ禍の合計4年を除き毎年開催されており、今回は27回目の開催。M&A成約経験がある会計事務所を中心に、全国から162事務所227名が参加した。
マドリード国際会議は、日本M&A協会理事長の岩永經世氏による開会の挨拶で幕を開けた。
続いて、日本M&AセンターHD代表取締役社長の三宅 卓氏が、「M&A業界のこれから」と題して講演を行った。

M&A業務は「通常業務」の範囲へ

次に、日本M&Aセンター提携統括事業部統括部長の上夷聡史氏が、「会計事務所の未来」と題して講演を行った。

上夷氏は講演のなかで、M&A業務に取り組む会計事務所が増える傾向が続いており、「M&A業務は会計事務所の『通常業務』になっていくだろう」と述べた。

過去6年間のIR資料から成約率を計算してみると(成約件数÷受託件数)、日本M&Aセンターが高い成約率を維持していることが分かるが、そのなかでも、会計事務所と連携したM&Aの成約率はさらに高い数字となっており、理事会員のなかでも受託、成約を経験する事務所が着実に増えている。

また、2023年度の年間売り受託は245件と、会計事務所からの紹介も過去最多を記録している。

新設した日本M&A協会補助金(M&A着手金サポート制度)の活用もあるが、それ以上に、理事会員が中小企業のためにM&Aの活用を考え、情報提供に動いたからだと考えられる。

これらの結果は、会計事務所の高い品質で、満足のいくM&Aを提供できていることの表れでもある。

国も事業承継引継ぎ補助金や、中堅・中小グループ化税制でM&Aを後押ししている。こうした変化の兆しのなかで、M&A業務は会計事務所の「通常業務」になり、「M&Aの相談は会計事務所へ」が当たり前の世界になりつつある。そのようななか、会計事務所同士も、「競争」ではなく「共創」しながら業界全体で盛り立てていく必要がある。

最後に上夷氏は、「日本M&Aセンターは、会計事務所や顧問先が安心してM&Aに取り組める環境づくり、品質提供に今後も努めていく」と述べた。

次に、MUFGバンクヨーロッパスペイン支店支店長の米山剛氏が、「スペインの魅力とポテンシャル」と題して講演を行った。

昼食を挟み、サッカー元日本代表の大久保嘉人氏が、「情熱を貫くメンタリティ︱キャリアから紐解く勝者の考えとスペインでの生活」と題してスペシャルゲスト講演を行った。聞き手は、日本M&Aセンターコンサルタント戦略営業部の永井功太郎氏が務めた。

休憩を挟み、ミカタグループ総代表の柴田昇氏が、「無限の可能性を秘めた会計事務所経営︱ミカタグループ30年の軌跡とこれからの事業戦略」と題して講演を行った。

職員数450名を超えるミカタグループの総代表を務める柴田氏は、M&Aを積極的に行ってきた会計事務所のヒト、モノ、カネに関する戦略について語った。

休憩のあと、「会計事務所の成長戦略」をテーマとしたパネルディスカッションが行われた。パネリストは、税理士法人りんく代表社員の小久保忍氏、かがやき社会保険労務士法人代表社員の野中健次氏、LONG AGE税理士法人代表社員の松下英司氏。進行は上夷氏が務めた。

パネリストたちは、経営計画の策定や未来会計業務、東京プロマーケット上場の支援による付加価値業務、さらには事務所を譲渡することで成長を描くレバレッジ戦略など、登壇者それぞれの経験をもとに、いかに顧客に価値を届け、他事務所との差別化をし、成長につなげているかを語り合った。

次に、東京海上日動火災保険営業企画部企画グループ担当課長兼広域法人部法人第一課参事の宮﨑美香氏が、「表明保証保険について」と題して講演を行った。

MVPはミカタグループ

休憩を挟み、2023年度表彰式が行われた。優秀事務所賞(MVP)はミカタグループ、ディールオブザイヤーは株式会社エルシーアール、成約賞は税理士法人KMCパートナーズ、譲受けアドバイザリー賞は税理士法人YGP鯨井会計、譲渡アドバイザリー賞はミカタグループ、BATONZ賞はベンチャーサポート税理士法人、新人賞は株式会社まつい会計事務所。プレゼンテーターは、日本M&Aセンターの越智一希氏、手嶋奈津美氏が務めた。

最後に、日本M&AセンターHD名誉会長の分林保弘氏が締めの挨拶を行った。

※掲載の部署名・肩書は国際会議実施当時のものです。

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