弥生株式会社

弥生株式会社(東京都千代田区)は、4月1日付で前取締役執行役員の前山貴弘氏(写真左)が代表取締役社長執行役員に就任した。前代表取締役社長執行役員の岡本浩一郎氏(写真右)は顧問に就任した。
4月5日には、弥生本社がある秋葉原UDXにおいて、報道関係者を招いた懇親会が開催され、岡本氏と前山氏の挨拶があった。その後は和やかな雰囲気のなか、情報交換が行われた。
これまで同社を先導してきた岡本氏からは、次のような公式のコメントが発表されている。

岡本浩一郎氏のコメント

2008年の社長就任以来、この15年間で弥生は大きな成長を遂げることができました。これは当社単独で成し遂げたものではなく、弥生を信頼し、ご利用いただいているお客さまと大切なパートナーの皆さまのご愛顧、ご支援の賜物であると心より感謝しております。また、昨年からは当社の大株主がKKRとなって新たな協業体制がスタートし、大胆な挑戦もできるようになりました。今後の更なる成長とそのために必要な変革を見据えると、弥生にとってはこのタイミングで次世代のリーダーにバトンタッチをすることがふさわしいと判断いたしました。新たなリーダーシップのもとで弥生はさらに大きな躍進を遂げると確信しています。

新社長は税理士

新社長の前山氏は、公認会計士・税理士の資格を持つ。プライスウォーターハウスクーパースを経て前山公認会計士事務所を開所。その後シネマ・インヴェストメント株式会社を経て2007年に弥生入社(2011年退社)。その後、アンカー・ジャパン株式会社、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社を経て、2020年に弥生へ再入社。執行役員兼管理本部長、取締役執行役員を経て、今回、代表取締役社長執行役員に就任した。
前山氏は、「弥生株式会社 公式note」で、「はじめまして、新社長です」と題して社長就任に当たっての抱負を述べているので、その一部を引用する。

前山貴弘氏の抱負

2023年4月より弥生株式会社の代表取締役 社長執行役員を拝命しました、前山貴弘(まえやま たかひろ)です。1978年の創業以来、実に45年に渡って積み上げてきた歴史ある弥生を先導する任を預かることに大きな責任を感じるとともに、今とてもワクワクしています。
社長就任以前は、取締役 執行役員ならびに管理本部 本部長を務めていました。これまではなかなか自社メディアで寄稿する機会がありませんでしたので、弥生の新しい社長として皆さまにご挨拶申し上げるとともに、改めて私の簡単な自己紹介をさせていただければと思います。
私は弥生に二度入社をしています。一度目は2007年に入社し2011年に退職。2020年に二度目になる再入社をした、いわゆる「出戻り社員」です。昨今アルムナイという言葉あるいは活動は企業の重点課題の一つとして取り上げられていますが、私の実例からも弥生が一度離れた後も戻りたくなるような魅力的な会社であるということを感じとっていただけるのではないでしょうか。
そんな私と弥生ですが、実は1回目の入社前からも縁があり、そのルーツは家業にまで遡ります。実家は会計事務所を営み、私もその背を追って新卒では会計事務所に就職しました。その後自身でも会計事務所を立ちあげ、弥生PAP会員(弥生の会計事務所ネットワークの呼称)として実際に弥生製品を使用、顧問先にも提供してきました。このような背景を持つ私は、弥生の社長であるとともに弥生の一番のファンであると自負しております。そして今、大好きな「弥生シリーズ」および各種サービスを開発・販売・サポートする側に立っていることをとても幸福に思っています。このルーツを活かし、お客さまとそれを支える会計事務所の皆さまの日々感じる不便や課題感に寄り添った製品・サービスの開発・販売・サポートに努めてまいります。
弥生は「弥生シリーズ」や、各種サービスを展開するとともに、常にお客さまの声に耳を傾け、いただいた貴重なお声をすぐに次の製品、サービスにフィードバックし、改善することを続けてまいりました。社内では「魅力的品質」のスローガンとともに連綿と継がれてきたこの姿勢は変えることなく、今後はそれに加えて「ワクワクする製品・サービス」をお届けしたいと考えておりますので、楽しみにしていてください。
(後略)

公認会計士・税理士の前山氏が社長に就任したことで、弥生から会計事務所のニーズに合った製品やサービスがこれまで以上に提供されることに期待したい。

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